湿度について
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日本の気候・世界の気候
病 名 症  状 気候と発生頻度の関係
脳出血 脳内の細い血管が切れて出血を起こしたもので、多くは高血圧が原因と言われる。 1) 平均気温が低いと脳出血が起こりやすい。
2) 特に男性では日中の気温変化が大きいと出血しやすい。
くも膜下出血 くも膜下腔へ出血したもので、多くは脳動脈瘤の破綻が原因と言われる。

1) 男性は晩秋に、女性は晩春に多い。
2) 前日との気圧変化が大きいと多い。
3) ただし、脳出血ほど、気候との関連性ははっきりしない。

脳梗塞 脳の血流が悪くなり脳組織が壊死したもので、動脈硬化が原因で動脈が徐々に細くなって起こる脳血栓と、心臓などから直接脳内の動脈へ塞栓物が流れ飛び血管が詰まってしまう脳塞栓の2つに大別される。

1) 脳血栓は季節の変わり目に多い。
2) 気温の日内変化が大きいと多い(特に10度以上の気温差)。
3) 脳血栓は、真夏や真冬には意外と少ない。

熱中症 軽度では熱痙攣、熱失神。中度で熱疲労、頭痛、嘔吐など。重傷度で意識障害、過呼吸、ショック症状が起こる。 梅雨明け後10日間および最高気温が30℃を超える日が多い。
脱水症 軽度で呼吸運動遅延、眠気、脱力、頭痛。更に進むと、体温・心拍・呼吸数が上昇し、意識喪失、筋痙攣、精神錯乱、循環不全、腎不全を起こす。 7,8月に多発するが冬期にも増加する傾向がある。
尿管結石症 激しい痛みを伴い、排尿障害を起こす。血尿を認める場合もある。 年間を通じて発症が認められるが7〜10月の発症が多い。
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参考資料
1)筑波記念病院ホームページより 
http://www.tsukuba-kinen.or.jp/column/relaycolumn/050705.html
2)須藤千春、水谷章夫、「暖・寒候期に多発する疾患の発症状況と発症予測、日本建築学会、環境工学委員会 熱環境運営委員会第35回熱シンポジウム、2005

 梅雨時のジメジメで気分が重くなるなど、気候によって気分が左右されがちですが、病気も気候と関係があると言われています。病気の発症には気候だけではなく、いろいろな要因が複雑にからんでいるため気候と病気を結びつけるのは難しいのですが、気象や気候が病気と関わりがあることは古くから知られていました。気象や天候の変化によって発症したり悪化する疾患を気象病といい、季節と関連する疾患を季節病と呼ばれています。最近では気象情報を病気の予防対策に役立てようとする医学気象予報が注目されています。

今までに様々な研究・調査が行われてきておりますが、以下に主なものを紹介します。