住宅を断熱化しても建物の気密性を高めないと断熱化の効果が半減します。いわば断熱化と気密化は表裏一体。しかし、気密性を高めると室内の空気汚染が心配になります。人間が安全で健康的に生活するためには、室内の空気が1時間当り半分程度新鮮な外気を取り入れる必要があると言われています。
そこで断熱・気密化した住宅で大切なことは、換気をどのようにどれだけ(計画的に)取り入れるかということになります。
この解決策が計画換気。
反対にすき間の多い住宅では、風や温度に影響され無駄な換気がたくさんあっても、本当に必要な計画的な換気はできません。快適で健康的、省エネルギー住宅では断熱・気密・換気のバランスを図ることが重要になります。
換気の方法はいろいろありますが、ここではいくつか紹介しましょう。
●機械換気
排気用ファンを常時運転して室内の汚れた空気を屋外に排出します。新鮮空気は各室の吸入口から取り入れます。給気と排気を同時に行う省エネルギー型の熱交換型換気ファンもあります。
●自然換気
ファンのような機械に頼らず温度差を利用して自然に排出します。機械換気に比べて少し不安定ですが、工夫により電気エネルギーを用いないで換気が図れます。吸入口は風量が調節できるようなものが望まれます。